逃げちゃダメだ

記事を書くとき、もちろんメディアや対象読者にもよるのだが、よほど一般的なものでない限り略語は開くようにしている。特にカタカナ語、英語の頭文字を繋げたものは初出時はカッコ内で元の英語を入れるようにしているわけだ。そうすることによって、より本質的な理解への助けになると確信しているからだ。
さて、2chでもって「シンジオタクチックポリスチレン」という物質が取り上げられていた。もちろん名前がオカシイだろう、というネタなわけだ。まあ化学をかじった人ならシンジオなタクチックでポリスチレンなわけね、と納得……しないか。軽くカタカナでググってみるとwikiが出てくるのだが、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%82%AA%E3%82%BF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%AC%E3%83%B3
ここの概要では「シンジオタクチックポリスチレン (SPS) 」となってて、なんの略だかわかりゃしない。出光が開発したこの物質、出光のwebに解説が載っているのだが、
http://www.ipc.idemitsu.co.jp/ipchome/IPC/ipc_sales/2spschar.htm
その図表中にはありゃりゃ「sybdiotaictic」でnとbをtypoしとる。ちなみにsyndioってのは「一つおき」な状態。ここまで解説すれば細部の理解はできなくても概要はわかるだろう。ちなみにwikiのほうはフルスペル追加しておいた。
webにおいてこういうのがスパッと元に当たれないのは、ITの敗北と思える。InformationTechnologyのクセして、まるでInformationがなってないのだ。はてなには「はてなキーワード」があって、まあユーザーが登録したキーワードには自動でリンクが貼られるわけだが、FireFox拡張機能とかで選択して右クリックしたら指定辞書で検索してバルーン表示、くらいならもう標準機能であって欲しいのだが……。
ところでInformationについては人間側にもいろいろ文句がありすぎるので、これはまた別の話にしよう。