快楽天堂〜ハッピー・パラダイス〜

http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20090527_rakuten_csv/

……言いたいことは分からないでもないが、はっきり言ってミスリードだ。楽天が売っているのは個人情報ではない。「サービス」なのだ。
記事を注意深く読んでいけば、事実として店舗は顧客のメールアドレスを含まない個人情報はつねに見ることができる、この顧客情報を100件まで1000円、以降1件10円でCSV形式で販売している。この時点でサービスだというのは明らかだろう。ちょっと知識のあるひとならマクロでも書いて全部引っ張り出せるし、バイト雇えばコピペで出来あがることを1件10円で代行してくれるわけだからなんの問題もない。問題だと思うなら、ネット上に限らず、あらゆる店舗は顧客情報を持てないことになる。ところで記事中クレカ情報が得られるような書き方してるが、これ実際は項目あるけど非表示なんじゃないの?
ではメールアドレス付きとなるとどうか、ということになってしまうのだが、これもスジがよくわからない。よく考えてみて欲しいのだが、楽天に店を出すと、自分の顧客のメールアドレスなのに、自分では把握できないというなんかヘンな状態になる。楽天は以前の流出事件を受け、店舗には顧客のメールアドレスが表示されないようにしたわけなのだが、これは明らかに歪んだ構図であり、人の悪意がシステムに悪影響を及ぼしたのだ。ありえない。ふつうのネット通販ならば、顧客情報といえば「当然」メールアドレスを含んでいるのだ。違う?
で、楽天としては差入書によってさまざまな制限というか、流出したときの賠償責任はうちじゃなくてあんたのところでしろよ、というお約束をしている。当然といえば当然であり、そんな事態になるということは前段としてショップが法律違反をしているわけで、これをもって楽天を責めるのは意味がわからない。流出させたショップというか、個人の悪意を責めるべきだ。
つまるところ、「顧客一覧を作るサービス」と「顧客メールアドレスの開示」というオプションが一体化しているため、楽天が個人情報を売ってるみたいな話に「見える」ことと、「ショップが顧客情報を流出させている」ことを並べ、楽天に問題があるような誘導をしているわけで、こんなこと言われたら本当に「顧客情報を持つこと」が問題になってしまう。どーせいちゅうの? 人間の罪をシステムに押し付け、窮屈な世界にしたいのだろうか? まるで住基ネットに反対してるアホを見るようで、陰鬱な気分になってきた。やれやれだぜ……。