揶揄する意図を持って固有名詞をカタカナ表記するひとびと

id:ss-vt からのidコールに答える。

もちろん産経新聞が元はサンケイ新聞だった、フジサンケイグループ等の表記があることは十分承知だ。だが「こういう」記事内でわざわざ過去の名称を使う必要はまったくない。たとえば中国に対して批判する内容の記事で「元は秦からきたcinaを支那とした」「東シナ海等の表記がある」などという理由で支那と書くアホを正当性があるから許せというのか? そんなわけがない。「こういう」記事の時には表記に細心の注意を払う必要があるし、少なくとも一般的な正式名称を使うべきだ。
そもそもタイトルにしたように、固有名詞を明確に揶揄する意図をもってカタカナ表記するひとびとの失礼さと子供じみた内輪うけに対しては、はっきりとNOを突きつけて行くべきだ。カタカナ表記による揶揄や貶めの手法は本当に失礼で、一例として「(あなたの名前)センセイ」と書かれて気分がいいだろうか?
結論:通常使われる正しい名称を使え。意図的なカタカナ表記はやめろ。

ココロコネクトできない人々

なんというか、世の中純真無垢な人が多いんだなあとしか思えない。それはいいことなのだろうが、純真無垢ならばなにをやっても無罪ということにはならないだろう。
普通に考えればすべてが根回し済みのネタであり、やった側が笑い、やられた側が凹む演技まで含めて「おいしく頂きました」で済む話だ。オーディションで落ちた多くの他声優と比べてみればすぐわかる。彼は仕事を得て、名前も売れて報酬も貰えるのだ。どう考えても勝ち組である。
以前から薄々思っていたのだが、世の中には川口浩探検隊はウソだと分かるが、バラエティの「仕込み」が分からない人というのが一定数いるようで、彼らには「すべては全員が了承済の演出である」「生放送にも脚本があり、画面外でどんな指示がされているかはこちらからはわからない」といった基本的なリテラシがない。もちろん演出によって気分を害されたという「気持ち」はあってよい。だが、演出はあくまで演出であって、そこに傷ついた人など存在しないのに、仮想の傷ついた人を作り上げて攻撃を始めるのは間違っている。
こういった演出で、当事者側が「全部仕込みでもちろんあれは演技です」などと言うわけがない。ネタが割れたら逆に凹んだ演技をしている側に攻撃が行きかねない。だからこそああいった出演者側からの告知になるのだ。
もうやめとけ。お前らが殴っているのは間違いなく藁人形だ。

虚構新聞騒動に思う

ぶっちゃけた話、これの背後にあるのは『自分が望んでいた相手の失敗を見て喜び勇んでRTしたら嘘だったことによる恥からくる怒り』なんじゃないの? これを虚構新聞のネタがどうこうなんてことで見るのはアホらしい。こんなの、「なんだネタだったのかよ」で済むのに、なぜか「怒り」出すのは「信じて」「RTした」からだ。報道記事っぽいから信じやすい? タイトルに嘘とない? そんなのは本質からは程遠い。人は「信じたいことを信じる」のは、原発事故以来の騒動を見ていれば明確ではないか。今回のは「反橋下が釣られて逆ギレ」となぜ言わない?
虚構新聞を叩くヒマがあったら、明らかに科学的に間違えているネタで、反原発というよりもっとライトな核イヤンな方々にバラ撒かれるデマの震源地でも苛烈に叩いてたほうが、世の為人の為だ。ついでに農薬イヤンとか標準医療イヤンとか同様のネタはいろいろあるが、「信じて」「RTする」人々が怒り出さなけりゃそれでいいのか。いや多分騙されていることに気がついて、恥入ってたり怒り出してる人は各分野でたくさんいると思うのだが。

E☆スキャンダル

最近webを見てると、変な記号が出てくるのが気になってたのでちょっと真面目に調査したら、もっとイヤな気分になった話。

http://slashdot.jp/~yasuoka/journal/357074

■簡単なまとめ
UNICODEにはコードU+301Cの「波ダッシュ」という文字がある。具体的に表示すると「〜」。これはWindowsXPで見ると、↓↑という波になっているはずだ。ほかの環境ではちょっと小さい↑↓波が出ているはず。
Microsoftはこのコードに対してFULLWIDTH TILDEつまり「〜」を当てた。そりゃねーだろ? 違うじゃん!
Vista以降はちゃんとUNICODEに沿って当ててるし、フォント型も合わせてあるから、まぁいいんじゃね?

コードとフォント型はどうも落ち着いた感があるんだけど、自分はまったく落ち着かない。当たり前である、コンピューター上に同じ意味で使われる同じ形でコード違いの文字があったら自動判断ができないもしくは面倒ではないか。そもそも日本語環境において長く使われてきたのは間違いなく全角チルダであって、今更後から出てきた波ダッシュに蔓延られては混乱の元にしかならない。しかし、twitterやらwebを見てるとどうもiOSというかMac系では波ダッシュを優先しているような気がしているのだが、残念ながら自分はそっち系のデバイスを持っていないので確認が取れない。ついでに言うとなんか世の中に濁点が分離しているへんな日本語文字コードが蔓延ってると思うんだけど、誰もなんも危機感持ってないのか? プログラマに半角全角の入り乱れた数字を見せ続けると死ぬ。んじゃないのか? 俺はカユくて死にそうだ。誰かなんとかしてください。

いっしょに唄おう!

http://togetter.com/li/163880

最初に言っている「古典の権威を嵩に否定から入る人」は間違いなく一定数いる。ここに異議を唱える人はおそらくいるまい。しかしほかの多くは「古典の面白さを知りネタを共有したい人」だと思う。オタクという世界にあと何年いるかわからないが、3年後か5年後かには同じことを新米くんに間違いなく言うから安心してよい。なぜなら常に古典は生まれるから。今の気持ちを忘れずに、嵩に掛からないよう気をつけて欲しい。
ところでもう一点。「●●を知らずに〇〇を語るな」は、発した人によって受け手の印象がまるで違う。常日頃から深い知識と鋭い観察力を持ち信頼を得ている人が発した場合と、先輩風を吹かすだけの信を置けない人とで比べてみれば分かるだろう。また、あなたの指導教官が「●●を読め」と言えばあなたは一も二もなく●●を読む。●●を知らなければ結局〇〇に対する深い洞察が得られないことを指導教官は知っているのだが、果たしてそれが古典絶対主義とかに当たるのだろうか。
あと、若いうちは何でも貪欲に取り込むべきだ。たいがい失敗して無駄足を踏むわけなんだから、騙されたと思ってやってみたほうがいい。特に例として挙げられるほど有名なタイトルであれば、時間の余裕があるうちに最後までトライしてほしい。数年後に「あー、あの時にやっておけば」という後悔が、実は先輩の思いとなって後輩に降ってきているの……かも知れない。ま、最大限好意的な解釈として。

僕たちの将来

一年前くらい前にビル・ゲイツ東芝に新型原子炉への投資からみで視察に来た、という報道があって、それに関して書いたエントリはこんなかんじ。

http://d.hatena.ne.jp/meganeya3/20100323/1269340837

自分の立場は「脱火力」なのだ。今もその思いはまったく変わっていない。そして我々は形を変えた奴隷の上に圧倒的便利さを実現しており、巨大な電力にバックアップされた労働力であるところのロボット(工場というのはもはやトータルシステムとしてのロボットと見なしたほうがよい)が動かなくなると、恐るべき影響を及ぼすことが確認できたわけだ。
また、この状況を恢復させるために必要なのも巨大な奴隷力であることも忘れてはならない。大量の重油と電力が注ぎ込まれるのは間違いなく、さらにいえば第7艦隊原子力空母は物資の供給拠点として多大な貢献をしてくれていた。
現代においてエネルギーと自由はほとんど等価に近い。我々は自然の脅威や権力の集中による横暴に対して精神や文化といった無形なものによってではなく、主に工業化でまともに食って生きることができたり余暇ができることによって自由になったのであり、エネルギーの低下は即自由の幅を狭めてくる。そんな未来をお望みなのか? 自分はごめんだ。省電力、脱原発、もちろんよろしい。ただし「トータルで今以上の未来を描けるならば」だ。自分が望むのは常に「昨日以上の違う明日」であり、それが脱原発でも実現できるのであれば一も二もなくOKだ。しょぼいデジタル化に対していつも文句をつけるのは、「昨日以下の違う明日」になってしまっているからで、そんなのならアナログのままでいいだろ、と憤慨してきた。電子化したらなんで前できたことが「間違ってる」わけでもないのにできなくなったり、手間かかるようになるんだよ、というのは誰もが疑問に思うだろう。
では原子力発電は「間違って」いたのか。世界中に間違いが蔓延り、新興国の希望は間違いであり、火力こそが正義なのか(一応断っておくと基幹電力が自然エネルギーで賄えるとかいう妄想は却下しておく)。サンデル先生にでも聞きたい話だが、自分の正義はもちろん核エネルギーだ。福島第一の事故以前でもまったくエネルギーは足りていなかったのに、火力自体が制限されている現状において、いったいどんな未来がお望みなのかさっぱりわからない。いきなり世界がもっと燃やせ!と転換すると思っているならまあそれもすごいが、じわじわと不便になっていく世界を求めるマゾばかりなのだろうか。
最後にもう一度言う。「自由にはエネルギーが必要」だ。そして「火力はいらない」。もちろんバックアップとして残しておく必要性は認める。「より安全な原子力発電」と「自然エネルギー」の二本立てで「より強力なエネルギーを安定して供給」して欲しい。ヒトの未来はその方向にしかないと、僕は信じている。

ケーブル・ガイ

最初に断っておくと東京ローカルのおはなし。ポストのチラシやら実家の回覧やらで気がついたんだけど、責任の所在が総務省なのかCATV業者なのかいまいちわからんがひどい。

今まで新たにできた高層ビルの陰とかでテレビの電波が入りづらい難視聴地域というのがあり、救済として集合アンテナの配信、あるいは無償でCATVを導入して解決してきた。CATVはもちろん地上波再配信であって、プレミアムなチャンネルは見ることができない。それがアナログ停波以降、CATVのデジタル再配信には月500円の利用料が必要になる。これはチラシによれば地デジ化によってゴーストや劣化のない放送が可能になるから……らしい。マジですかー。
ということはなんですか、今東京タワーからのアナログ波が取れないところでも、デジタル波は取れちゃうってことでしょうか。すごいぞUHF。VHFでは通らないビルも高周波なのに貫通する威力だ。
百歩譲って東京スカイツリーが完成して高高度からの放送になるから実質電波障害がなくなるって話ならいい。しかし現状でこれをやるのは明らかに反則だろ? ついでにNHKの偉い人がスカイツリーができてもアンテナの方向は変えなくても大丈夫だろ、とか抜かしてるのもスゲー。
いやはやなんとも。実家は自分で地デジアンテナつけるからいいけどね。